教育実習でも意識しよう!アクティブラーニング導入の心得

僕が大学で教わった、アクティブラーニングに必要な心得をお教えします。

そもそもアクティブラーニングとは

文部科学省資料によると、以下のように定義されています。

教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れ た教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、 教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査 学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク 等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。

引用:文部科学省HP資料「用語集」より

つまり、これまでの伝統的な学習で行われてきた受動的な学習とは異なり、学習者の能動性や創造性、柔軟性、課題解決能力等を重視するのが、アクティブラーニングです。

アクティブラーニングは何のためにあるのか

グローバル化による多様化や画一化が進み、マルチな能力を兼ね備えることが求められていく世の中で、これまでの一方的な講義形式の授業では得られなかった多元的な能力、つまり「生きる力」としてカテゴライズされるような、社会生活を営む上で必要とされる複数の能力を獲得する手段がアクティブラーニングです。

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アクティブラーニングは、どのような環境で可能なのか

アクティブラーニングは、子どもと先生の関係性のなかでの学習を前提としているのではないか、と私は考えます。いわゆる伝統的な講義形式の授業は、教師から子どもたちへの一方的な教授ですが、アクティブラーニングでは決してそうではなく、教師と子どもの間、子どもと子どもの間に相互作用がはたらきます。そのような図式を描ける環境こそ、多元的な能力を獲得するためのアクティブラーニングに必要な環境です。

僕は英語科なので英語の例を掲げますが、英語をはじめとする言語学習では、アクティブラーニングが大いに有効であると言えます。英語の授業は文法や発音をはじめとした形式はもちろん、異文化を理解したりコミュニーケーションの取り方を学びます。そういった異文化やコミュニーケーションの学習は、多様性の享受、課題解決、チームワーク等の育成に適しています。

このような、相互作用にフォーカスした環境作りを促すための心構えが存在します。それが、Growth Mindsetです。Growth Mindsetと対立する概念を、Fixed Mindsetといいます。

Growth MindsetとFixed Mindset

Growthとは「成長」「しなやかさ」を表しますが、Fixedは「一定」「凝り固まった」というイメージを持ちます。

Growth Mindsetのイメージは、以下のとおりです。

  • 間違いこそ学ぶチャンスだ
  • 努力して学ぶほど成長できる
  • 昨日の自分に勝とう

つまり、批判や変化を学ぶチャンスととらえ、自己を成長させんとする心的態度を表します。

対して、Fixed Mindsetのイメージは、こんな感じです。

  • 間違ってはいけない
  • 生まれ持った能力で成績が決まる
  • 周囲に勝とう

つまり、「有能な人と無能な人はあらかじめ決まっている」という考えのもと、失敗を恐れたり端(はな)から諦めてしまう心的態度のことです。

言わずもがな、多様性やグローバル化が前提とされるこの社会で子どもたちにとって必要なマインドセットは、Growth Mindsetでしょう。

先生もGrowth Mindsetを意識しよう

基本的に、アクティブラーニングを先生もGrowth Mindsetを意識した状態で授業に臨みましょう。その上で指標となるポイントを3つだけ示します。

①先生が失敗する姿を隠さない

「これはダメ」「あれはダメ」と言って指導してしまうようでは、子どもたちは失敗を避けるようになるでしょう。むしろ、先生が率先して失敗する姿を示し、可能であればその失敗をチャンスに変えましょう。そうすると、子どもたちのGrowth Mindsetは育ちます。

②子どもたち同士と比較させない

「他人より優れている」という考えは、将来の成長を阻む可能性を孕んでいます。他の人よりできるから、努力しなくてもいいという考えは、他人に追い越された瞬間に破綻します。比較をさせるならば、昨日の自分とさせるべきでしょう。

僕の大学の教授は、アクティブラーニングを促すために平均点は提示すべきではないと主張しました。他人をライバルにするのではなく、昨日の自分と戦わせることが、Growth Mindsetを促すことに繋がるからです。

③マイナーなアイデアをあえて提示する

こと日本の教室や社会では「出る杭は打たれる」イメージがあることは、何となく多くの人が感じているところかと思います。すると、ありきたりで無難なアイデアしか出てこない。先生は、そんな同調の空気に変化をもたらすために、先生があえてマイナーな意見を導入し、あえて生徒たちのアイデアに反駁してみましょう。そして、子どもたちが異なった視点から投げかけられた意見を受容しているのか拒絶しているのか、その反応を見てみましょう。

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子どもたちがGrowth Mindsetを育めない原因を見定めよう

日本の教室で子どもたちがGrowth Mindsetを育みにくい理由を考えてみましょう。言い換えるならば、Fixed Mindsetに代表されるような、失敗を恐れ競争に打ち込んでしまう背景を考えてみましょう。

子どもたちが失敗を恐れる原因の一つが、先ほども挙げた日本的な「出る杭は打たれる」文化です。突飛な意見を出した瞬間に周囲に咎められる人々を見てきた経験が刻まれている可能性は、大いにあり得ます。

ここには掲げませんが、Fixed Mindsetを促してしまう原因はほかにも多く存在します。それをシラミ潰しに解消していくことで、子どもたちのより豊かな学習に貢献できるようになるでしょう。

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