【教員の労働問題】どうなの?教育委員会・文科省の対応

学校の教職員の過酷な労働について、ここのところよく指摘されています。朝早くから出勤し、夜遅くに帰る。その上業務量がとてつもなく多い。おかげで先生の本文である授業の準備に力を入れることができていません。

部活動問題について

特にここ最近になって、「部活動問題」が取り沙汰されました。部活も教員の負担となっている業務の一つと言われています。本来、部活動は生徒の自主的な活動であるにもかかわらず、生徒にそれを強制している学校がある。さらに言えば、部活動それ自体が教員の業務を圧迫している。最近公開された以下の記事からも、現場の悲惨な現状が見て取れると思います。

部活顧問「強制」に悲鳴 35連勤で体調不良、保護者からはクレーム…選択権求め署名提出(Yahoo!ニュース)




文科省は見直しや改革を

文科省もようやくこの問題を解決すべく動き出そうとしているところかと思います。
しかし、文科相と教育委員会の対応はまだまだ十分だとは言い切れません。
文科省が教育委員会に部活問題の責任を丸投げし、今度は教育委員会から校長に丸投げして、校長は教職員らに丸投げし現場の教員が負担を被っている。この現状に抜本的な見直しや改革が必要なのですが、文科省はそれをしません。

一例として最近ニュースになったのがこちらです。
「ブラック」な部活顧問、負担軽減を検討へ 文科省(朝日新聞)

このように、小中学の部活については触れているものの、高校での部活動については触れられていません。文科省のホームページによると、中央教育審議会では部活動実施による教員の業務への弊害は理解しているようですが、校長が部活を強制させないということは触れていませんでした。

無責任な岩手県教育委員会

一方、教育委員会の対応はどうでしょう。
これは、Mr.Peki-chan(twitter: @Mr_Peki_chan)さんが岩手県教育委員会へのネット投書を通じたやりとりによって得られた、部活問題に関する岩手県教委の2016年3月時点での回答です。

まずは、部活動に関わりまして、運動部の担当がスポーツ健康課、文化部の担当が生涯学習文化課と担当がまたがっており、回答に時間がかかりましたことお詫び申し上げます。
さて、ご指摘の通り、部活動は、生徒の自主的、自発的な参加により行われるもので、県教委として、部活動参加に関して、全員加入を強制した経緯はございません。
なお、各学校が部活動を実施するにあたっては、学習指導要領に示されているとおり、部活動の意義を踏まえ、生徒が参加しやすいように実施形態などを工夫するとともに、休養日や活動時間を適切に設定するなど生徒のバランスのとれた生活や成長に配慮するよう、市町村教育委員会を通して指導しているところです。

これは大変無責任だと思います。回答の内容を見ても、ほとんどが学習指導要領のコピーでしかなく、その上部活動問題の責任を教育現場に丸投げしています。文章の主語も教員ではなく、児童生徒となっています。子どもたちへの影響はありますが、教員も大変苦労しているはずなのに。

やはり、現場の先生方やその周囲の人間が、もっと声を上げるしかないのでしょうか。

追記(2016/8/31)

言及が遅れましたが、以下のような報道がありました。

中学教員:部活手当2割増 来年度から文科省方針(毎日新聞)

文部科学省は27日、休日に部活動を指導した公立中学校教員に支給する「部活動手当」を来年度から2割増額する方針を固めた。4時間従事した場合の支給額が現在の3000円から3600円となる。必要額を来年度予算の概算要求に計上する。

いやいや、先生方に必要なのは労働に見合った対価と、過労死しないため、そして心身を十分に休めるための休日・プライベートな時間です。部活動手当を数百円増やしたところで、何の足しにもなりません。

具体的な問題点は、内田良先生が指摘している通りです。

お金よりも休みがほしい 部活動手当増額の問題点(Yahoo!ニュース)

部活動は制度的には、教員が自主的に指導していることになっている。だからこそ、学期中の平日は夜遅くまで指導しても残業代は一切支払われないし、休日も時給数百円で済まされている。

だが現実には、ボランタリーな活動ではなく、「全員顧問」といった慣行により、中学校では全国的にほぼすべての教員が、部活動の指導にあたっている(部活動 「全員顧問制度」に異議あり)。つまり、仮に指導をしたくなくても、「自主的」の名のもとに、強制的に指導せざるをえないのだ。そのうえ、休日がつぶれてしまう。

このような、休日返上で否応無しに部活動顧問をせざるを得ない状態を、解消することが必要です。差し当たり、はてなブックマークのコメントにもあるように、部活動を外部委託するしかないでしょう。外部委託する場合は、その実現可能性を考えないといけないわけですが…。

これ以上現場の声に忠実でかつ抜本的な対策を取らないと、取り返しのつかないことになります。というか、重度の精神疾患等を患ったり、過労死をして、取り返しのつかない状況に陥っている先生方はたくさんいらっしゃるわけですが…。




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