不登校対策法案・多様な教育機会確保法について考えよう

この記事の更新日から数日前のニュースです。

不登校の子ども支援の法案 4党が衆院提出 | NHKニュース

これは個人的に注目していた法案です。マイノリティに属した不登校の児童生徒の居場所をつくるor区別を図るか、1つの教室に卒業まで居続けさせるか、その方向性を決める法案になるのではないかと、僕は考えています。

一年ほど前からこの法案が提出されることは言われています。一見良い法案に見えますが、よくよく調べてみると、懸念される部分もありそうです。

そもそも、不登校対策法案って何?

まだこの法律をご存じない方のために、簡単に説明します。

「不登校対策法案」とは、不登校の子どもたちの教育の機会を、普通教育に相当するように確保するための法案と言われています。もともと「多様な教育機会確保法案」として知られていましたが、最近では「不登校対策法案」としてよく知られています。

大まかな、かつ具体的な対策として、
①保護者が子どものためのカリキュラムを作成し、自治体に提出できるようにすること
②フリースクールや適応指導教室などの設置を推進すること
が挙げられています。




不登校対策法案の問題点

この法案には、批判もあります。「不登校対策法案」「多様な教育機会確保法案」などと検索すると、検索結果の上位サイトで批判の声を確認することができます。

まず、保護者がカリキュラム(学習計画)を作成し、行政に提出することへの負担を心配する声があります。確かに、親御さんにとっては壁を感じる部分になり得ると思います。学習指導をした経験が乏しい人にとっては、どのように学習計画を立てれば良いのかわからない。加えて、学習計画提出を市役所などにしないといけない。これはきっと、負担に思うことでしょう。

加えて、法案がフリースクールなどに通う生徒とそうでない生徒の分断につながることを懸念する声もあります。これは、障害を持っている子どもが普通学級で学習を行う「インクルーシブ教育」の推進を望む団体が主張していました。実際にフリースクールなどで中学時代を過ごした人が、普通高校に受け入れられないというケースも存在するようです。ということは、不登校経験者とそうでない生徒を、学校が分断するきっかけになりかねないということですね。

ここでは詳しくは挙げませんが、不登校を経験した児童生徒の親御さんからも、反対の声が上がっているようです。

法案では、不登校は解決しない

私としては、この法案は理念としては良いと思います。多様な学習の場や手段を確保し不登校の児童生徒を助けよう、という機運を高めるには良い機会になるのではないかと考えます。

しかし当然、この法案自体が不登校解決に直接つながるわけではありません。それは、いじめ防止対策推進法が国会を通過しても目に見えてその効果が得られなかったのと同じです。

また、専門家や学校のサポートを受けられるような環境の確保が難しいことも考えられます。不登校解決を行う期間は限られていますし、先生方もその子のためにすべての時間を割けるわけでもない、というのが現状かと思います。

不登校の解決策は、はっきり言って一概に言えません。NHK番組「ハートネットTV」の視聴を通じて、個人的にそう思いました。この番組では今年の4月に「不登校」について話し合われましたが、番組を視聴し、番組宛に送られたツイート(twitter: #チエノバ)を調べると、不登校経験者の悩みや解決策がいかに多様なものであるかが分かります。

ある生徒を救った言葉が、ほかの生徒に必ずしも通用するわけではないのです。当たり前ですが…

ただ、「学校に行っていないからって、すべてが終わりなわけではない」「いつ社会に出ても遅くないのだ」これだけははっきり言いたいし、そんな社会が形成されることを、僕は望んでいます。




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